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目にシュッて風があたるやつ

 昔から「手に職」というやつにすごく憧れていた。例えば最近だと御存じの通りちょっと病院のお世話になる機会が多くて飽きるほど検査を受けたんだけれど、というか今日も受けたんだけど、あの検査のひとつひとつにそれ専門のナントカ技師やらナンチャラ士とかいった肩書のひとがいる。その人々が各位の職能を発揮した結果ようやく医師の治療が可能になるのだ。彼らの職能はもちろん、その緻密なリレーを思わせるプロセス自体に対しても、憧れと尊敬を抱いてやまない。シカコこと久保ユリカさんがラブライブ!5thライブ冒頭のあいさつにて述べた、1本のネジから自らが立つステージを支える無数の人々の仕事を想起し感極まったというエピソードは大変有名であるが(有名?)、それに似ているかもしれない。ぼくひとりの治療のために、医師はもとより、看護師、各種技師から、あの無駄にカッコイイ検査器具たちを製造しているメーカーのエンジニアまでもが関わっているのだ。ヤバい。

 憧れるんだけど、そのくせ今現在そういう仕事をしていないのは、ひとえにそういう努力を怠ったからに他ならない。というか多分全く向いていないからこそ憧れを抱いているんだろう。あれもこれもと幅広くやるほうが、確かに向いてはいると思う。軍手はめて草むしりするのも別に嫌じゃないし。
 ここで言う専門職というのは、ある程度の期間訓練と学習を経てようやくスタートラインに立てるような、そういう仕事である。ぼくの場合その「ある程度の期間訓練と学習」に励むだけの熱意というか、それらを目指してよしがんばろうという意欲が致命的に不足している、気がする。専門職のひとたちというのは概ねその仕事に「なりたい」「なろう」と思って必要な教育を修めることができたひとたちであると思うし、その意志を持ったことも貫徹したことも本当に尊敬する。
 中にはそうでもない者もいるかもしれないが、きっかけはどうあれ実際その職に就いている以上学ぶべきものは学び越えるべき試験は越えてきたはずで、きちんとやることやれるひとなんだなと思う。

たまにはジャンクフードも食べたい

 シン・ゴジラの衝撃のせいで忘れかけていたが、実はほぼ同時に『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(以下リサージェンス)も鑑賞していた。何を隠そう前作である『インデペンデンス・デイ』(以下前作)は地上波、DVD合わせて人生史上最も多く観た映画だ。ごめん、嘘、史上最多は『Love Live!!School Idol Movie』だった。アニメなのでノーカンノーカン。
 それくらい大好きな映画なので、リサージェンスは本当に楽しみだった反面、ヒット作の続編は売れないという法則(?)もあるしあまり期待しすぎて落胆しないようハードルを下げていたとこもある。結論から言えば、前作やゴジラには及ばないものの、十分続編にふさわしい出来だったと思う。以下感想。ネタバレはなるべく無し。

 ネタバレと言っても、正直ストーリーはネタバレしようがしまいが大差ないというか、ぶっちゃけ観ててだいたい次の展開が読めるくらいのもん。空前の大ヒットを飛ばした前作も一部ではストーリーが陳腐などと批判もあったらしい。まあ、わからんでもない。リサージェンスも正直突っ込みどころはとても多い。陳腐と言われるとぐうの音もでない。
 じゃあいったい何が面白いのかと言うと、典型的なTHEハリウッドと言うべきコッテコテのストーリーが、コッテコテすぎて突き抜けて一周回って楽しく感じられるのだ。エンタメかくあるべし。巨大宇宙船どーん!カッコイイ戦闘機びゅーん!ビームどぎゃーん!楽しい。先が読めるという意味で『アルマゲドン』なんかも似た面白さがあると思う。
 正直、全然ぼくの好みではない。ぼくはもっとこう緻密に練られたストーリーとかトリックとか、細部にまで隙がない詳細な設定とかそういうのが好きなのだ。それでもたまにこういうのが観たくなる。時々無性にジャンクフードが食べたくなってしまうのに似ている。

 舞台は前作から20年後、エイリアンの技術解析により人類の科学は飛躍的に発展、共通の敵を打倒したことで国家間の争いはなくなり、全地球的な平和が実現していた―――といういかにもいかにもなアレ。前作も人類力を合わせて戦うぞ~!でも敵を倒すヒーローはやっぱりUSA!というハリウッド展開だったけど、20年を経てそれは見事に完成されている。理想的なアメリカナイズ。地球防衛軍の中枢はもちろんアメリカ。いや別にそれが悪いと言いたいのではなく、むしろ非常に素直で気持ちいいと思う。ハリウッド映画はこうでなくては。めっちゃお気軽に熱核兵器使う。いけいけ、ぶったおせ。核兵器で倒すのを阻止するために別の方法を探してゴジラを倒すのとはあまりにも対照的である。
 基本的に前作の主要人物の多くも再登場している。なぜか前作主役だったはずのウィル・スミスは死んだことになってて、どうやらギャラが高すぎたらしい。さすがに主役級は新しいポッと出の若い奴だったけど、前作の主要キャラの子供2人もたくましく成長して戦う。熱い。ジェフ・ゴールドブラムは歳とっても相変わらずだった。正直ゴールドブラムを見るために観てたとこある。ゴールドブラムといえば『ジュラシックパーク』でもひねくれた科学者役を好演していて、というかぼくはこれらでしか見たことがないのでそういうイメージしかないんだけど、普通に他の出演作も観るべきか。やだ、イメージ変わっちゃったらどうしよ。他はアダムズ将軍を演じたウィリアム・フィクナーもよかった。どっかで見た顔と思ったらやっぱり『アルマゲドン』のシャープ大佐だった。出世したなあ。

 前作と比べると自分の眼が肥えたせいかやはり若干見劣りする部分はあるし、タイミング悪く『シン・ゴジラ』を観てしまったのでどうしても比べざるを得ず、作品としてはゴジラに軍配が上がり微妙な印象になってしまった。が、大爆死の不安を吹き飛ばすには十分な出来で、大好きな映画の続編としては合格点だったので良しとする。惜しむらくは、字幕が戸田奈津子だったことか。でもまあこういう小難しくない洋画はセリフを聞いててわかる部分も意外とあるので、まだ許せる。ブルシット!ダミット!マザファカー!こんなんばっか覚える。やっぱこういうのはハンバガーとコーラ片手に観なきゃいかんよな。うん。
 

お盆休みの日記

  連休いかがお過ごしでしたか。そんなものはない?失礼。

 11日
 中学の同級生2人と飲む。1年ぶりと3年?ぶり。お酒飲むのは4か月ぶり。まああまり変わっていない。と思ったら3年ぶりのほうが噂の出会い系アプリ「ペアーズ」で人生初彼女を作ったという。マジか。プロフィールにいいねしてマッチしたらチャットできるシステムらしい。チャットに突入したら月3000円かかるらしい。こわい。
 店の射程圏内にポケストップがあったのに出るまで気づかなかった。

 12日
 高校の同級生に呼び出される。数日ぶりと2年?ぶり。飯だけ食って帰る。またしても射程圏にポケストップがある。3人してくるくる回す。なにしにいったんだ。

 13日
 中学の同級生がたくさんいた。お酒飲んだ。一昨日の時についでに誘われた。ぼくは今現在中学と高校にそれぞれ一人ずつ連絡とれる奴がいるんだけど、それ以外は全く音信不通なので、いくら知った顔ばかりとはいえ「なんで俺ここにいるんだ」感が半端なかった。たぶん死んだと思われてた。中学卒業ぶり(10年ぶり!)の者もいた。なんら驚くべきことではないけれども、ぼくが音信不通なだけでそれ以外の者たちは中学時代と変わらず交友があるようである。そっかあ。
 会話の8割が女の話と下ネタ、2割が誰それの近況の話。アナルセックスした者はいないそうです。知らんがな。子どもがいる同級生もけっこういるとかなんとか。しんどい。馴染みのある顔だからまだ良かったものの、良く知らない人間とこんな会話したらゲロ出て死ぬと思う。馴染みがあるといったって5年10年絶交してたんだから知らんようなもんだが、幸い中学時代は割と良好な人間関係だったので、まあとりあえず居心地が悪いとまではいかずに済んだ。彼らのことは嫌いではないけれどもやっぱり人間と会うのはしんどい。

 14日
 日付変わって帰宅。しんどい。のでラブライブ!サンシャイン!!(以下サンシャイン)第七話を観る。
 詳しい感想はまだ差し控えたいけれども、なんとなく不穏な空気を感じ始めた。いや、アニメとしては依然大変良いものであるのだけど。どうでもいい感想としては、梨子さんが買っていたのはアレ百合同人誌ですか。やっぱりレズなんですか。
 夕方、祖母宅(無人)の庭にある粗大ごみ(主に植木鉢)を整理する。マジで百個近くある。なんでだ。汗が滝のように流れた。

 15日
 朝、暑くならないうちに墓参り。先祖に対する敬意等はあまりないのでやる気なし。最低限不遜にならない程度に手を合わせる。ただ墓地の雰囲気は好き。住みたい。
 昼、高校の同級生と会う。毎年会ってるけど毎年メンバーが減ってく。次は誰が消えるのか。中学の同級生とは全く雰囲気が違うのは、なんというかやっぱり入試によって一段階スクリーニングされてるせいなのか。偶々そういう顔ぶれというだけかもしれない。そうはいってもしんどい。勘違いしないでほしいのだけど、しんどいのと楽しくないのは同義ではない。

 16日
 ゲームしかしてない。明日から仕事だ。かなぴー。

 

貧乏暇あり

 自分が薄給であることは重々承知していたつもりだったのに、実際に苦しいという感覚を実感するまでに結構な時間がかかってしまった。月々の出費のほかに年1回ないしは数年に1回の出費が存在することを完全に失念していた。具体的には自動車税、自動車任意保険、車検とか。去年はまだ家計簿をきちんとつけていなかったのでどうしたのかさっぱりわからない。ついでに言うと3度にわたる入院費もクソ痛かったけどもうなんか麻痺してきた。財政的痛覚が。
 
 前職時代は、ボーナスがほぼ無かったけど月収は今より3,4万くらい多かったので月々のやりくりはまだ楽だった。はずなんだけど、精神的余裕がなくて毎月の収支なんて全く把握してなかった。遊ぶ余裕もなかったので割とお金は余ったような気がするけれど、それを自分で実感する前に無職期間にじわじわどこかへ消えて行ってしまった。そもそもこうやって家計簿をつけて今月いくら赤字とか考えることができるのも、仕事が楽で余裕があるからだ。うーん。仕事が楽だから給料も安いんだけど。
 そういうわけで税金と保険に関しては毎月貯金箱(かわいい)に貯めていくことにした。お札がはいるやつ。これで毎月の収支はまたきつくなる。車検の費用まで積立するのはさすがにちょっと気持ち的に無理だった。今年のはエンジン冷却ポンプ?の修理とかワイパーの修理とかで嵩張ってしまったのかもしれないが、それでも14万ってどうなの。こんなもんなんだろうか。2年前の前回は無職だったので情けなくも出してもらったので覚えていない。正規ディーラーだから安心なのか正規ディーラーだからボッてるのか判断できない。そもそもぼくの車ではないから文句は言えない。母の名義であるのを使わせていただいているだけである。そろそろ20歳が見えてきたボロ車であるが、普通に走るので買換えしようもない。そんな金もない。

 入院が無ければここまできつくなかった、と言えば確かにその通りなんだけど、現状はこういう不測の事態に借金をしないために貯金してるようなものなので、まあ本望というか正当な貯金の減り方ではある。突然の出費にも「まあしょうがねーなー」で笑って済ませられるだけの経済余力のために毎月家計簿をつけているんだから。実際のところたしかに「まあしょうがねーなー」で済ましてはいるんだけど、しょうがねー以外なんと言えばいいんだよ。完全に涙目震え声なんだからね。思えばここ2,3年こういうのばっかりだ。塀にぶつけてバンパー交換6万、イノシシに当たり屋されて18万。呪いかよ。正直、将来のための貯金とかを考えるゆとりはまったくない。そもそも結婚の予定がまったくない(あってもこの収入じゃ無理だよ)。

 宮崎あおい主演の『百万円と苦虫女』という映画があって、なんかこの話前にもしたかもしれないけど、若い女がなにやらぶちぎれて家を飛び出して、飛び込みでバイト探して100万円貯まったら新天地に飛んでまたバイトして~、というお前遊牧民かよみたいな映画だった。あれを観た当時は100万円舐めんなよそんなすぐ貯まるかボケ、と憤ったんだけど、フリーター女はともかく正規雇用の成人男性なら貯蓄100万あったって何の自慢にもならないし、今にして思えばたかが100万あったって軽四も買えない。大体あんな生活で5年後10年後どうやって生きていくつもりなんだ。結婚か。やっぱ女ってクソ。ぼくだって優しい旦那様と結婚して毎朝お弁当作ってあげたいんじゃ。最悪優しくない旦那様でもお弁当くらいいくらでも作ったるわ。仕事なんかしとうないんじゃ。

俺はオタクじゃない

 ブログ変えた。WordPressはオシャレなんだけどオシャレすぎて内容のどうでもよさに拍車がかかる。これで延べ4つか5つめです。初のブログ開設から10年経ってるし、まあ携帯も2~3年ぐらいで買い替えてると思えば妥当か(?)。なんか、普段喋ってない分の代わりなのかなんなのか、定期的にどうでもいい話を文章にしないと気が済まないらしく、これって内容のない会話を延々と続ける人々を全く笑えないんじゃないか。

 ゴジラの話です。ネタバレはあまりないけどあるかもしれない。

 どいつもこいつもガッズィーラガッズィーラうるせえから、観てしまった。別に、観ちゃダメな理由もないので観ればいいのだが。観た。面白かった。くそう。

 ぼくは庵野監督という人物についてあまりよく知らない。どうやら頭のおかしいオタクであるらしい(失礼)。新劇エバーをそれぞれ1回ずつ観たことがあるだけ。ゴジラシリーズもよく知らない。観たことがあるのはオキシジェンデストロヤーの奴だけ。よく覚えていない。エバーについては正直好きになれなかったし、ゴジラシリーズにも一切思い入れがないものであるから、大した期待もせず観たけれど、むしろそれが良かったのかもしれない。おそらく、ある種の期待を持って観た場合は、賛否分かれるところだと思う。嘘か真か、映画関係者(誰?)には不評だと聞く。映画の素人でも、異色の作品であることはなんとなくわかった(ぼくの場合は良い意味で)。誰かが言っていたように、どちらかというと「怪獣映画」というより「災害映画」と呼ぶべき内容だ。「ゴジラ」である必要なかったんじゃないかとも思うけれど、ゴジラだからこそここまで本気になったのかもしれない。一方で、ぼくのようなよくわかってない人間ですら「庵野節」とはいかなるものかを感じ取れるような濃い作品に仕上げているところは素直にすごいと思った。

 ぼくは基本的に邦画が嫌いなんだけども、この映画にはその嫌いな理由であるところの「恋愛」とか「感動」とか「人間ドラマ」のような要素が一切ない。逆に言えばそういうのが邦画の邦画たるゆえんであるとも思っていたけれど、いや洋画だってそういうのあるでしょと言われればまあそうなんだけど、なんというか、えっと、その、だって嫌いなんだもん。それらの要素がなくてもこうやって売れる邦画ができるのなら、もっとこういうの撮ってくれよと思う。庵野がアニメ畑の人間だからできたのかもしれないけれども。
 こう書くとじゃあいったいどんな映画だよと思う。実際良かったのでタチが悪い。悪くはない。とにかくドライで冷徹な映画に徹していて、ただひたすら「どうするか」だけを描いている。「何を感じるか」とか「何を考えるか」とかやってる余裕はない。災害はひとの気持ちを考えたりしない。
 ひとによっては、恋愛とか感動とかドラマとかがないとつまらないと思う者もいるわけで、むしろこうストイックに内容を絞ったこの映画を観た反応で、そのひとが映画を観る時何を求めているのかわかりそうだ(という趣旨の感想をどこかでみた)。たとえば前半の官僚や政治家たちのシーンは、ぼくはいかにもありそうな再現度の高さと芸の細かさがユーモラスで面白かったけれど、何を言っているのかわからないとかつまらないとかいう感想も時折目にするので、まあなるほどそういう見方もある。ぼくだってお笑い番組を観て全く面白くないと思うこともままある。そういうことだと思う。

 結論として、残念ながら大変面白い映画であった。この大絶賛されている雰囲気、既視感があると思ったら『マッドマックス』の時に似ている。根拠はないけれど、ゴジラを絶賛している層とマッドマックスを絶賛していた層はだいたい同じなのではないか。ぼくはマッドマックスは微妙だったんだけれども。
 過去のゴジラシリーズについての知識がないために、例えば音楽とかあるいは初代ゴジラへのなんやらとかいった文脈を読み取れなかったのがちょっと惜しまれる。せっかくオタクウケの良い作品なのだからオタクらしくめっちゃ早口で語りたい。例えば大人気の■■■■■爆弾とかについて。自分はオタクじゃないと散々言いつつ、これが良い映画だと思えるのはたぶんオタクだからだと思う。悔しい。今にして思えば、エバーの時大騒ぎしていたオタク達はこういう気持ちだったのかと気付かされる。なるほど。基本映画はひとりで観る(孤独なので)が、これに関しては誰かと一緒に(できればオタクと一緒に)観た方が楽しかったと思う。認めるのだ、自らの内なる“オタク性”を。