高速道路は狂気の所業だ

結婚する気がないとか、友達を作る気がないとか、家から一歩も出たくないとか、どんなやりがいがあっても仕事はしたくないとか、何もかも捨てて単身チベットへ渡って僧侶になりたいとか、40歳で早期退職して残りは年金と運用資産と貯蓄で生きていきたいとか、年金受給年齢と定年が引きあがるならいっそその前に死にたいとか、実際行動するかどうかはともかくそういう人間です俺は。しかし、そのようなふざけた未熟な人生観を持ちながらも、かろうじて社会に参画できるだけの能力は残っているので、このように社会人の末席を汚している。末も末、ちょっと後ろをみたら深淵が広がっているような端っこでも、一応きちんと働いている。すると、職場の人々はみな家庭を持ち子どもを育て家を建てあるいは孫までいるような人しかいない。残念ながら多少の処世術を心得ているし空気もまあまあ読めるので、なるべく浮かないように普通のふりをして生きている。ふりができているなら自分で思うより普通の人間なのかもしれないが、それでもそれとなく頑張っていないとずれて行ってしまう気がする。職場の人にいやあ自分結婚なんて全然いいですよ~なんて言ってしまうと「そういう人間」として扱われて仕事がしづらいと思う。いい大人なのだからそんなことで変な顔はしないかもしれないが、田舎なのでするかもしれない。仕事はなるべく楽にしたいのでそれはよくない。自分が異常者だとか言いたいみたいで恥ずかしいけれども、異常者は会社勤めなどできない。異常者だと書き方が悪ければ社会不適合者でもなんでもいい。いっそ本当に働けないなら胸を張ってそういう人間だと生きていける(そういう人は胸を張って生きてください)けれども、実際働いているし内心はともかくうわべは馴染んでいるし、誰にも理解されない。ズレた価値観を持っているくせに真っ当な世界の端っこにしがみついていて常に息苦しい。誰かに理解されたいわけじゃなく、理解されても何も変わらないので、ただこう、自分のマイルストーンとしてここに書く。もしかしたら何かに躓いて婚活に邁進し交友関係を広げ仕事に打ち込み子どもを育て家を建て孫に囲まれることになるかもしれない。ないと思うがわからない。そうなったときに自分でここを読もう。お前は俺だぞ、と。

 

久しぶりに高速道路に乗った。端的に言って、狂っている。自分はよく一人で車に乗っていると頭がおかしくなり大声で歌を歌ったり叫んだりするので狂っているかもしれないが、高速道路でそういうことをやると死ぬかもしれない。どう考えてもおかしい。ちょっと腕を右か左に振ればそこには死がある。こんなものを大勢の人が平気な顔で利用している。たまに死んでる。大丈夫なのか。幸い今回は横に上司が乗っていたので叫んだり歌ったりしなかったが、というか一人でもさすがに高速で叫んだり歌ったりはしないが、とにかく狂気じみている。重さ1トンの物体が時速100キロで運動している。数学の文章題かよ。横に上司が乗っているのもそれはそれで緊張してしまい、緊張の二乗で異様にのどが渇いた。仕事したくない。